Brand Story ブランドストーリー
服?よだれかけ?「スタイチュニックです。」
病気や障がいのため、年齢に関わらずよだれが出る方がおられるのをご存知ですか?毎日スタイやタオルが欠かせません。首元につけた時、それが目立ってしまうことに疑問を感じた一人の母が「よだれかけに見えないよだれかけ」を作り出しました。 それはもう「服」と呼べるクオリティ。笑顔がはじけ、自信を持って身につけていられます。よだれかけ + 服 なので、スタイ + チュニック = スタイチュニックという名前をつけました 。スタイ機能のついた服「スタイチュニック」が、肢体不自由者のことを第一に考えるアダプティブファッションの新しい扉を開きます。
重度心身障がいのある娘は今は21才になりました。 彼女と生活する中で次から次へと出てくる困りごとは、今ではわたしの宝物となり、アイデアのもととなっているから人生というのは不思議です。fromaoooはフロマオと読みます。英語の from + 娘の名前 mao +続いていくイメージで ooを組み合わせています。障がいのある娘がいるからこそ生まれた広がって続いていく希望を込めた名前です。 スタイチュニックを着た人が、もし言葉が話せなくても、全身でうれしさを表現してくれることをわたしは知っています。 「わあ!おしゃれな服着てるね。」「え?それよだれかけ?わからないね。」「素敵!似合ってる!!」 そう声をかけてもらった時の誇らしげな顔も知っています。 そして、その時うれしそうなのはご本人だけではありません。そばにいるご家族やまわりにいる人にまで自然と笑顔が広がります。 fromaoooの商品で病気や障がいのある人とそのまわりの人が笑顔になって、みんなのうれしさがふんわり広がっていく。そんな世界を目指しています。
急がなくていいからね
障がいのある人などの困りごとを一緒になって考えてものづくりをするようになってから、わたしはとても不思議な感覚を覚えています。 「急がなくていいからね。」という言葉。多くの方が申し合わせたわけでもなく、かけてくださるこの言葉。 急いで急いで、早く早くという今までの世の中の流れと逆の言葉を、自然と言ってくださるから不思議です。 こんな時代に生きていて、「急がなくていいからね。」その言葉はものづくりの原点に立ち戻ったような心がじわっと温かくなる響き。 作る人は使う人のことを想ってお作りします。使う人も作る人のことを想ってくれているのが伝わります。受注生産という心と心がつながるしくみに新たな力を感じています。 世の中が劇的に変化していることを多くの人が実感している今日この頃。これまでの価値観はとうに崩れています。今を生きていくために、少し立ち止まって考える。 <ひとを思いやる> そのことがすごく大切で、ひとにも自分にも力と喜びを与えてくれます。 わたしが始めたものづくり。それは介護をしているわたしが、自分のできる範囲でまずはやってみようと始めた小さなホンネのものづくり。共感してくれた方はどこにもないその品物を楽しみにしてくださるのがよくわかります。そして、その言葉が支えになってしっかり作ってお届けしたくなる。お互いの思いやりが、作るわたしと使うあなたをより確かにつないでいます。
fromaoooのしくみづくり
介護をしていると、当たり前だと一般的に思われてみんながやっていること・使っているモノに、ちょっとした違和感を感じることがあります。 あれ?これなんかおかしくない? もうちょっと便利に、ステキにならない? そんな心の声。 しかし、毎日の生活では次々とやらなきゃいけないことが出てきて、そのことはまあ仕方ないかとあきらめたり見過ごしたりしがちです。毎日がただ忙しく流れていきます。だけど、そんな気づきや違和感にしっかり向き合うと、それは価値あるものへと変化してくることがわかりました。 ひとりひとりの気づき=価値を集めると多種多様なアイデアが出てきます。fromaoooは障がい者・介護者の気づきを出し合って形にするしくみづくりに力を入れることにしました。試作・製品化は障がい者・介護者が行います。作る人と使う人の距離がいっそう近くなり、これまでは支えてもらうことの多かった障がい者・介護者がいきいきと輝いて、みんなを笑顔にする支える人になり、ニーズに合ったモノができていくと思うのです。 fromaooo ウチダエツコ