インド藍で染めたの本藍デニムを使用しています。
トルコ産のオーガニックコットンを国内で紡績した糸を使用し、最新の常温エコ染色技術でロープ染色しているので、従来のデニム生地と同じく中心が染まらず白く残っている糸が出来上がります。
それにより、枷で染めた藍染の糸にはできない、従来のデニム特有の色落ちの楽しみを継承しています。
その糸を経糸にし、緯糸に同綿の生成りの糸を使用し電力が少なくて済む昔ながらの力織機で織ることによって密度がありながらも立体的なデニムを織りあげています。
セルヴィッジ生地特有の赤耳部分は桜で染めた淡いピンク色の糸を使用し、染めや織りにできるだけ環境負荷を少ない方法で生地作りをしています。
織り上がった生地は、一見すると従来のデニムと同じように見えますが、化学染料の合成インディゴよりも色が落ちにくい上、色が変化する様もくすみが無くピュアな本来のブルーへと変化していきます。
また、藍染特有のオーラを纏ったような浮遊感のある発色も非常に魅力的です。

エクステリアデザインのキーワードとして、ユニセックス・洗練・シームレスがあります。
時代に合わせたシンプルなカッティング、従来のジーンズのディテールを踏襲しつつ現代に必要なものを取捨選択しています。
特有のシームレスでは、ポケットのラインからつながったバックヨーク線は立体的に腰を包み込むように設計しています。
さらにパンツでは必要な脇の縫い目を省くことで、よりシンプルなデザインと縫製工程を縮小し使用する糸の量もカット。
附属には木のボタンを使用し、インテリアのように肌に寄り添う素材感を採用。
生成り色の綿糸のステッチワークが、全体の洗練されて澄んだイメージを作り上げます。
ジーンズ特有の金具を使用するシンチバックの代わりとして、後ろ両腰にウエスト調整タブを付けました。
それによってウエストを絞ることができ、女性特有の腰のラインに合わせて着用しやすいシルエット・サイズに調整できます。

服の内側というのは、外側よりも気を使うべきです。
ウエストベルトの内側はオーガニックコットンのスレーキを使用し肌触りをよくしています。
（スレーキとは従来ポケットの袋布に使用されている生成りの綿生地）
ポケットの袋布からバックヨークの裏側もシームレスに一体となり同じ生地を使用。
また、縫い代の倒し方などの工夫をして縫い代のロック始末を全くせず、糸の使用量の削減に貢献。
腰裏にオーガニックコットンで作成したブランドネームタグを付けています。
裾の縫い代は表側に折りあげることでアクセントをつくりつつ、靴に色移りしにくい工夫として仕上げています。