Story ストーリー
大正時代の技術を進化させた「段落ち抜染」
山陽染工株式会社は、当時、糸から染めるのが一般的だった藍染めの「生地染め」の機械化に成功し、大正14年に創業しました。 さらに、一度染めた生地から色を抜いて柄をつける「抜染」(ばっせん)の機械生産にも成功し、特許を取得。
当初は白く抜くだけだった抜染を更に進化させ、色の抜き加減を変えることで、より多彩な表現を可能にしたのが「段落ち抜染」と呼ばれる技術。 美しいグラデーションから複雑な柄まで自在に描きます。
機械であっても職人の技術が必要不可欠
段落ち抜染を加工する機械は、山陽染工のオリジナル。 抜染剤の濃度ごとに彫られた複数のロールが回る下を生地が通り、抜染剤を付着させていきます。 経験を積んだ職人が0.1mm単位の僅かなズレを見極めて型を合わせていく、職人技がなせる技術。 多数の国内外のブランドで採用されてきました。
革新的な製品を通じ、技術を伝えたい
創業から90年余りの間、育ててきた技術の高さと、その技術から生まれた製品の良さをより多くの方に伝えたいという思いで立ち上げたブランド「BASSEN WORKS」。 長年を共にしたジーンズのように、年を重ねるごとに育っていく表情。プリントではなく染めだから表れる経年変化に「自分だけのもの」という愛着を感じられるプロダクトを生み出していきます。