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蘇嶐窯

目指す青瓷は、雨上がりの空のような青さ

茶道具から食卓の器、ceramic jewelryまで幅広いラインナップを手がけ、「伝統」を日常に溶け込ませた新しい向き合い方を提案していけたらとろくろに向かう日々です。
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Story ストーリー

四代目涌波蘇嶐が代々受け継い だ「青瓷」の色合い

蘇嶐窯の青磁は「練り込み青磁」といい、生地に顔料を練り込み釉薬を掛けることで、深みのある青を表現しています。そこに小石原焼の技法の「とびかんな」を入れることで、削られた土の溝に釉薬が溜まり規則的な文様が浮かび上がります。

京都・清水焼と福岡・小石原焼に伝わる伝統技術の融合

蘇嶐窯は京都・清水焼と福岡・小石原焼に伝わる伝統技術をそれぞれ受け継ぐ職人が互いの技術を融合し、夫婦で作陶しています。工房では夫婦で並んで制作をしていますが、夫は京都式であぐらをかき右回転でロクロを廻します。それは京都の陶芸が中国から伝わったからで、元々ロクロの天板に穴が開いていて棒をさし人力で回していた名残からの右回転。そして私は椅子に座り左回転のロクロを廻します。出身地の福岡は韓国から陶芸が伝わりその昔は足で蹴る蹴りロクロの文化だったことによります。同じ工房で違ったスタイルでロクロを廻すちょっと変わった工房です。

茶道具

皆具(水指、杓立、建水、蓋置)や抹茶碗、香炉、花瓶あで初代より受け継ぐ技術を活かし様々な茶道具を制作しています。
明治・大正期に活躍した京焼青磁の第一人者、初代諏訪蘇山の薫陶を受け始まった涌波蘇嶐。
以後涌波家は四代にわたって京都・清水の地で伝統技術を守り作陶を続けてきました。
代々受け継いできたのは、磁土に顔料を混ぜ込む「練り込み青磁」と呼ばれる技法で制作している青磁の色。
「雨過天晴」の色に魅せられて抜けるような空の青さとその美しさを追求し続けています。

使ってこそ生きる器。皆様の食卓に彩りを添えるお手伝いができるよう美しさと機能性を兼ね備えた器づくりを心がけています。

京都から世界へ

蘇嶐窯の工房には、海外からお越しのお客様が多くいらっしゃいます。日々の対応の中で私たちは青磁の色と形が特に外国の方に好まれることを実感し、海の向こうへ青磁の美しさを届ける活動を始めました。京都で伝統産業を担う職人として、日本ならではの技術や表現力をより多くの国や地域の人に知っていただきたいと考えています。青磁の魅力を伝える活動を通して京都のものづくりのファンを海外へと広げていきたい。海を超えた取り組みはそんな想いから始まりたくさんの国を訪れることとなりました。フランス、イタリア、台湾、香港、上海、オランダ、アメリカなど現地に赴き、実演やワークショップ、レストランへのプレゼンを通してつながったご縁で、各国での常設販売や、ローマの2つ星レストラン(II Pagliaccio)、日本の1つ星レストラン(資生堂FARO)などで蘇嶐窯の器をお使いいただいています。