Story ストーリー
一個入魂、すべてが1点もの。
土の表情で遊ぶ、土の装身具です。 性別も、年齢も、場面も選ばず、ボーダーレスに、自由に纏うもの。
土は力強く、美しい。
焼き物なのだから、強くぶつけたり落とせばきっと壊れてしまう。 その儚さもまた自然であり、だからこそ美しいのだと思います。 質感を装い、自然を纏う。
指を入れるとひんやり、そして体温と馴染む。
金属パーツを使わず、すべて土で作る指輪。 自然な隆起、荒々しい断面、滑らかな手触り・・・ 土の様々な美しい表情や力強さ、その瞬間を繋ぎとめるように作ります。
炎が作る偶然性を楽しむ。
焼く前と焼いた後は、こんなに違います。 だから結局、最後は窯頼みです。 少しだけ人間の企みを入れて、あとは窯と炎に仕上げを託す。
愛知県瀬戸市、窯屋仕込みの手仕事。
実家は、陶磁器の町『愛知県瀬戸市』にて大正初めから3代続く窯屋です。 その古い窯屋の片隅で作っています。 ひとつひとつ、コツコツと、土と向き合って。
個展での展示風景
個展の際には、完成品の展示のみならず、受注会を行いました。 まだ未加工のパーツをお好きなアクセサリーに仕立てるというセミオーダースタイルです。 好評でしたので、在廊日であればこれは対応可能だと思います。
物思いに耽りながら、土を引きちぎったり、潰したり・・・ そしてふと目をやると、そこにはとても美しい土の記憶・痕跡が散らばっていました。 これをアクセサリーにしたらきっと素敵だろう。 食器と同じ陶芸原料だけでジュエリーを作ろう。そう思いました。 金彩もしないし、派手な模様もない。 具体的なモチーフもない。 それで良いし、そういうアクセサリーが欲しかったのだと気づきました。 ----- Hathor陶装具が始まったのは2019年のこと。 期せずして混乱の時代の幕開けと重なり、不運にもイベントや展示会は規制の日々となりました。 そうして、ただ制作に励みました。 試行錯誤しながら作り続けました。 愛知県瀬戸市在住のひとりの陶作家が作る装身具です。 有名でもありません。 でも、作者本人が言うのもなんですが、とても魅力的な装身具なのです。 実物を見て身に着けて頂くと、 写真では伝わらない質感や煌きを感じて頂けると思います。 是非興味を持たれましたら、ご連絡頂けると嬉しいです。 最後までお読み頂きありがとうございます。 Hathor陶装具をどうぞよろしくお願い致します。 加藤徳美