Story ストーリー
時代のニーズに応える、しなやかで鮮やかなソフトレザー
1952年創業以来、埼玉県草加市を拠点に、柔らかくしなやかな革づくりを追求してきました。手袋用革を原点に、衣料・袋物用など用途を広げながら、70年以上にわたり時代のニーズに応える本革を生み出し続けています。
丁寧な工程を重ねてたどり着いた、独自の柔らかさ
脂を含ませた革を自然乾燥させ、繊維を丁寧にほぐす「クラスト化」や、乾燥後に行う「バタ振り」を繰り返す工程など、手間をかけることにより、他にはない柔軟性を実現しました。さらに塗装時の繊細な吹き付けで透明感としなやかさを加え、独自のソフトレザーが完成します。
マットな質感から深い光沢まで、お客さまの希望通りの色を再現する染色技
求められる色味を正確に表現する染色力には自信があります。マットな質感から深い光沢まで、多彩な仕上げに対応可能です。お客さまのイメージを丁寧に反映し、企画段階から理想の革づくりを叶えます。
環境に配慮したエコレザーと藍染革への挑戦
2009年からはステンレスドラムを導入し、排水浄化や薬品使用量削減など環境負荷の低減を徹底。エコレザーの製造に加え、武州中島紺屋との協業による本藍染めの革開発にも成功。「巻き上げ絞り」「グラデーション」など、藍染革での表現の可能性を拡げることができました。さらに、従来硬くなりやすい藍染革を柔らかく仕上げる独自の技術を確立しました。(画像左から正藍染革グラデーション、巻き上げ絞り、山道絞り、万華鏡2色わけ、竜巻き絞り)
デザイナーや異業種との共創実績も多数ございます
篠原ともえ氏デザインの「THE LEATHER SCRAP KIMONO」への参画など、クリエイターや産地との共創にも積極的に取り組んでいます。藍染め革を用いた扇子づくりにも挑戦し、革のさらなる新しい可能性を示しています。また、最近では着用したままスマートフォンを操作できる革の開発など、機能性への挑戦も続けています。
甲州印伝の美しさを引き立てる、精密な鹿革づくりの技術
山梨県の伝統工芸「甲州印伝」に用いられる鹿革も製造しています。印伝とは、鹿革に漆で模様を施した日本独自の革工芸で、創業天正十年(1582年)の株式会社印傳屋上原勇七様がその技法を代々受け継ぎ、今もなお人々の暮らしに寄り添う美しい製品を生み出しています。当社では、革の風合いや加工特性を熟知した職人が、ドラムで丁寧に染色・加脂を施し、印傳屋様の手仕事にふさわしい高品質な鹿革を仕上げています。伝統と現代の感性をつなぐ素材づくりを通して、日本の革工芸文化の魅力と価値を支え続けています。(画像提供:株式会社印傳屋上原勇七)
鹿革や羊革など多様な素材を加工し、アパレル産業や伝統工芸を下支え
世界各地域の羊皮を原料皮として、皮のなめしと染色仕上加工を行っています。扱う原料の約7割を占める羊革に加え、鹿革・山羊革・カンガルー革など多様な素材の委託染色仕上げ加工を行っています。主に服飾用手袋、衣料、袋物用革など。丁寧で繊細な仕事によって、唯一無二のソフトレザーが完成します。
「東京レザーフェア」に出展しました
「東京レザーフェア」にも出展いたしました。国内外の展示会やプロジェクトを通じ、草加レザーの魅力を広く発信し続けています。