ブランド名の「ヒデコ&ヨーゴ」は両親の名前です。生真面目が取り柄の両親の生き方に学び、こつこつじっくり育てていきたいという思いで付けました。
幼い頃の記憶に、洋裁をしている母の姿があります。知人に頼まれて婦人もののスーツをよく縫っていました。母の作る洋服は長時間着ていても疲れないととても評判がよく、次々と注文が来ていたのを覚えています。
私たち姉妹にも、季節ごと、入学式や修学旅行などのイベントごとに新しい洋服を縫ってくれたものです。生地屋さんでお気に入りの生地を選び、同素材でくるみボタンを作り、おしゃれなパイピングを施して、どこにもないワンピースやコート、ジャンパースカートが出来上がるのがとても楽しみでした。昔の写真を見ると、たいがい手作りの洋服を着て写っています。
若いころ洋裁で家計を助けた母は、50歳で着物の着付けを習い、着付け教室の先生として生徒さんたちに教える喜びの中で過ごします。父が亡くなり、病気で入院することが多くなった晩年の母は、どこかさみし気で、気弱になっていました。なんとか元気づけようと、病院でもおしゃれできるパジャマを思い立ったのがこのブランドの始まりです。
パジャマのイメージを母に伝え、最初のパターンを起こしてもらいました。そのパターンをベースにベテランのアトリエさんに仕上げてもらったパジャマはきれいな形で着心地も良く、丁寧な縫製には母も大変感心していました。
ヒデコ&ヨーゴホームのパジャマには、着るものを愛し、着るものにこだわり続けた人たちの手のぬくもりがあります。これからもヒデコ&ヨーゴホームは、リネンを中心に、天然素材の良さを生かしたルームウエアを提供してまいります。