Brand Story ブランドストーリー
ワイヤーロープから 水なす、そして肌着へ
NSWの前身、日本スチールワイヤーロープ株式会社は、泉州地域でワイヤーロープを製造・加工する町工場として創業しました。ワイヤーロープもまた泉州の地場産業。ところが、取引先が安価な海外製品にシフトしたことから経営が悪化し、当時東京のIT企業を辞めて帰郷していた現代表の西出により水なすピクルスの企画・開発へと大きく事業を転換しました。おかげさまで「いずみピクルス」は好調で、泉州野菜のブランド力向上のため、さらなる研鑽を続けています。 「食」の分野に続いて、今度は「衣」の分野。ずっと心に引っかかっていた泉州の産業、繊維業で地元を盛り上げられないか。それは、西出が長年温めてきた想いでした。
はじまりは 子どもとの日常から
ある日、西出はお風呂に入れるために脱がせた子どもの服がいつも裏返った状態で残ることに気づきました。同時に思い出したのが、妻から日常的に言われる「脱いだもの、そのままにしないで」という言葉。思い返せば、自身も脱いで裏返った服をいつもそのままにしていました。 服の構造と脱ぐ動きを考えたとき、裏返るのは至極自然なこと。またどこかの段階で元に戻すという行動も欠かせません。その手間とストレスは、改めて意識してみると意外と積み重なると大きくなることもわかってきました。裏表がなくなればこの問題が解決するのではないか。日常の中の小さな気づきから「HONESTIES」の開発はスタートしました。
世界に誇れる 工芸レベルの職人技
泉州はかつて東洋のマンチェスターと称されたほど繊維産業の盛んな地域。今でこそタオルと言えば今治の知名度が高いものの、「泉州タオル」もまた上質なタオルとして広く知られてきました。海外での大量生産の波に抗えず今では生産量も職人の数も減少したものの、そこに息づく匠の技や心意気は今なお継承されています。泉州の繊維産業は分業が基本。糸の紡績、織地、染色、裁断、縫製と工程ごとに別の工場が担当。まさに工芸品レベルの技がそこにはあります。タオルはもちろん、トータルに泉州の繊維産業と職人の技を再び日本中、また世界にも届けたい。これが「HONESTIES」の開発に乗り出したもう1つの理由です。
オール泉州の力が結集!
想いがいくらあっても、アイデアだけでは実現できません。まずはシャツを作るためのノウハウを持つ企業を探す必要がありました。企画当初は繊維関連企業のつてが少ない中での手探り状態だったものの、徐々に想いに賛同してくださる人が増え、最終的には10を超える企業が集結。糸から縫製まで、それぞれの工程に熱い職人魂がこもる、まさに泉州オールスター。泉州独特の分業文化を守りつつ「HONESTIES」は形となっていったのです。 隙間なく縫うための技術をはじめ、生地の厚みやベストな形の追求など、これまで経験したことのない試行錯誤の連続でしたが、最終的に着心地と利便性を兼ね備えた肌着を生み出すことができました。
HONESTIES 特徴
1、裏表や前後がない
裏表のない生地を採用し、特殊な縫製技術を用いることで、“肌着の裏と表の違い” をなくし、どちらからでも同じように着られます。違和感のない着心地と無駄のないシルエットを実現するため、度重なるパターン調整を経て商品化を行なっています。さらに、裏表だけでなく前後もなくした『どう着ても、正しく着られる』ラインナップも展開。本当のユニバーサルデザインとして、ビジネスパーソンや子育て、介護や視覚障害等のハンディキャップのある方にとってストレスフリーであることを目指しています。
2、触り心地が抜群、こだわりの生地
優しい肌触りのやわらかい生地は、まるで自分の皮膚のように違和感がありません。また、縫製方法には主にベビー服やウェットスーツなどで用いられる、縫い目で肌を痛めない特殊な4本針ミシン「フラットシーマー」を採用。難易度の高い技術で一枚一枚丁寧に仕上げた HONESTIES の肌着は、安心して長く着ていただけます。
3、抗菌・防臭機能
抗菌防臭加工で、嫌な生乾きや汗の匂いをカット。洗濯におけるストレスを軽減し、一日中気持ちよく着続けることができます。たとえば、HONESTIESのスムース生地の肌着はすべて、高い抗菌能力を持つことで知られる「銀コロイド」と「シルクアミノ酸」による、“スキンケア性と柔軟性”を兼ね備えた抗菌加工法を採用。実験により、優れた洗濯耐久性があることが確認されています。