Concept
ブランドについて
「茶箱」は日本古来の優れた手作り杉素材の収納箱。防湿・防虫・防酸化機能に優れており内部はトタンでライニングされています。
「インテリア茶箱🄬」は茶箱にファブリックを張り、現代生活のあらゆるシーンで使うことのできるインテリアアイテムに転生させたものです。
卓上サイズから床置きの大型サイズまで全22種類。床置きサイズはベンチ・スツールとしても使えます。
有限会社インテリア茶箱クラブは「茶箱の存続・普及」を目的として東京で1998年に創業、2004年に法人化しました。
存亡の危機にある茶箱に付加価値を与え、需要を掘り起こして産業の復興を目指しています。
静岡県川根本町「茶箱の里」に茶箱製造子会社を持ち、地場産業として茶箱を製造、茶箱職人の育成にも尽力しています。
東京で需要を、静岡で供給を。都心部へのパイプを生かして地方の良いもの「茶箱」を発信するブランドです。
Brand Story
ブランドストーリー
インテリア茶箱物語り ーInterior Chabako Story-
川根の茶箱
江戸時代後期に茶葉を新鮮に保存し、運搬するために生れた木箱が「茶箱」です。手作りの箱としては世界でも類まれなる機能をもっており、耐用年数も1 0 0 年を超えると言われる、とてもサステイナブルな収納ボックスです。杉は樹液がでにくく、香りが薄い。防カビ効果もあり、加工のしやすい木材です。トタンの張り込みで防湿・防臭・防酸化効果に優れています。
昔はお茶屋さんが茶箱からお茶を量り売りするのが日常の風景でした。最盛期には茶葉とともに海を渡りその力を発揮。箱に貼られた「蘭字ラベル」は、世界に多色刷りの木版画「浮世絵」を広めるきっかけを作ったともいわれています。
昭和に入ると茶箱はアルミ袋や段ボールに代替されましたが、衣類や雑貨、乾物食品などを保存する「優秀な木箱」として家庭で親しまれてきました。海外向け引っ越し業者が、茶箱の機能に着目し、大量に運搬箱として使い、需要を支えていた時代もあります。しかし、時代の変遷とともに確実に茶箱業界は衰退し、今では全国でもわずか5軒ほどの工場を残すのみと言われています。(2021年8月現在)。
動画:2019年12月に幕を閉じた静岡県川根本町の旧茶箱工場。築100年以上の建物。親方と、修行中の若手職人たちの記録映像。
インテリア茶箱の茶箱は、銘茶の産地、静岡県榛原郡川根本町で作られています。「静岡県優秀技能者」として表彰された熟練職人、前田宥氏の薫陶を受けた「株式会社前田工房※」の職人達が、丁寧に手間暇をかけて作り上げる高品質な木箱です。(※前田氏の茶箱製造業の承継受け皿として2014年に設立した子会社)
インテリア茶箱
「茶箱に布を張る」という発想は、昭和の半ば日本に住む外国人によって生まれたといわれています。
海外引越し業者が使う茶箱をもらい受け、茶箱に和風の布を張ったことが始まりだそうです。
『インテリア茶箱 ® 』は、日本の外国人コミュニティで「fabric covered chabako」と呼ばれていたクラフトを、主宰のパイザー真澄がアメリカの 女性から教わったのが始まりです。
あれから20年余り、(有)インテリア茶箱クラブの活動により「茶箱」の認知も少しずつひろがり、「サステイナビリティ」の観点からも注目が集まるようになっています。
ファブリックを張ることで、インテリア性の高い機能的収納箱として、茶箱を生活空間に取り入れることができます。大きな箱には補強を施し、座ったり、脚やキャスターをつける事ができるようにしています。
染めや織、蒔絵などの世界と協業し、伝統工芸品の新しい活路としても注目されています。
動画:先代親方から若手職人へ、旧工場から新工場へ。昨年バトンが渡されました。その記録動画です。
茶箱にかける想い
インテリア茶箱は創業20年余りです。
そして日本の片隅に「茶箱」が産声をあげておよそ1世紀半。
姿や素材は時代とともに変遷し、 杉でトタンの入った現在の形となってからは100年弱と言われています。
日本には、古来より何気ない日常品の中に匠の技と生真面目な精神性を持つモノが数多く存在していました。
筆、和紙、箒、傘、わっぱ、包丁、鋏。。。
駆け足で変化していく時代のニーズに合わなくなったり、 気づかぬうちに安い工業製品にとってかわられたり 人知れず消えていったモノ、消えゆくモノたちは数知れません。
モノとともに失われていったのは ヒトの命を紡いで長年にわたって丁寧に培われてきた技であり、精神です。
人の手が創るモノ。そこには必ず自然界との対話があります。自然界から与えられたヒトの能力。それを引き出す術を覚え、存分に駆使していくのが匠の技なのではないでしょうか。
目まぐるしい現代生活の中で、「人は自然の一部である」という当たり前の事実が見えにくくなっているように感じます。
伝統に培われた手作り品の放つ気配は人の気配であり、自然の息吹です。
現代の生活で無理なく使え、楽しめる姿にすることができれば、このような社会だからこそこの上なく素敵なものになるのではないでしょうか。
インテリア茶箱の20年は、茶箱とその象徴する温かいものに寄り添って歩んできた年月です。
これからも茶箱の新しい使い方を提案し続け、令和の茶箱物語りを紡いでいきたいと思います。
アーティストやデザイナーとのコラボレーション
インテリア茶箱は国内外の作家やアーティストとコラボレーションで様々なスタイルの商品を生み出しています。
国内例: 京友禅作家 藤井寛、加賀友禅作家 久恒俊治、KAZUHIKO KAZUHIKO TAKAKURA、マンナイン、koha*、KEIKO KUROISHI、サンキョーオルゴール、フェルト作家丹治久美子、手織り博多織作家 竹翠 相澤久美子
海外例: マロンブイ(フランス)、Nadine Nevitt(カナダ)、
他: ピーナッツ(ソニークリエイティブプロダクツ:阪急うめだ本店イベントにて阪急経由の期間限定ライセンスのレーザー刻印スヌーピー茶箱)
動画: 手描き京友禅の雄、皇室献上作家の藤井寛氏の茶箱のための描きおろし作品の記録映像です。
布張りも職人たちの丁寧な仕事。インテリア茶箱クラブ旗の台工房から茶箱が優雅に姿をかえて世界へ羽ばたいていきます。